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65話

「初めて訪れた場所に好奇心を隠せない様子で、それに加えて、ここは李小川の職場だったから、彼女の興味はさらに強まっていた。

「へぇ、あなた副社長になってたの」王可は李小川を上から下まで眺め、興味深げに言った。

「似合わないか?」

「全然!」王可はきっぱりと首を振った。

「……」李小川は目を白黒させた。この子は見る目がないな。

王沐の目に一瞬驚きの色が走った。彼が知っていた情報では李小川は警備部長のはずだった。いつの間に副社長に昇進したのだろう?

「李副社長、今日も早いですね。昨夜なんて夢にまで出てきましたよ」

突然、香水の香りが漂い、美しい女性が近づいてきて、ためらいなく李小川の腕...