最強護衛

57話

「わたし……」蘇媚が言い終える前に、奇妙な笑い声が響いた。「こんな夜更けに錦江のほとりで人生論や理想を語り合うなんて、ふん、随分と風流なこったな。いっそ一発やってからにしたらどうだ？」

李小川と蘇媚は思わず顔を見合わせ、暗闇から現れた数人の男たちを見つめた。先頭に立っていたのは馬剛だったが、二人は彼を知らなかった。

「おや、これは蘭亭会所の蘇媚社長じゃないか。小僧、やるじゃないか。こんなに早く上司を口説き落としたとは。噂は本当だったようだな」馬剛は嫌味たっぷりに言った。

李小川と蘇媚は眉をひそめた。

来る者は善からず、善き者は来たらず。

相手は簡単に蘇媚の身分を見破ったということは、...