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330話

「これは……放火事件の共犯の黒子が……主犯の龍涛を自ら供述した……」

シッ!

彼女は息を飲んだ。このビデオはあまりにも爆発的で、あまりにも重要だった。龍涛にとっては致命的なものだ。これで彼らはあの厄介者を追い出すことができる。

彼女の心が動き、李小川のことを思い出した。これは間違いなく彼がやったことだ。そうでなければ黒子が罪を認めるはずがない。

彼女の心に暖かい流れが生まれた。この件は李小川とは何の関係もないのに、彼は自分の広い肩で背負ってくれた。それが彼女の心の奥底に潜んでいた女心を刺激し、強い帰属感が湧き上がってきた。

「きちんとお礼をしなくては」彼女はもともと遠慮するタイプではなか...