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743話

王二香も彼を見かけると、会心の笑みを浮かべ、王鉄蛋の傍を通り過ぎる時に小声で「影壁のところで待っていて、お参りしたらすぐ行くから」と言った。

十五分も経たないうちに、王二香は大殿から出てきた。

影壁の前に立っていた王鉄蛋は彼女に向かって横の院を顎でしゃくると、先に歩いていき、一つの隅で待っていた。

しばらくして、王二香は誰も自分に注目していないことを確認すると、厢房を回り込み、一人でこちらへ歩いてきた。王鉄蛋が手でとある方向を指し示すのを見ると、黙ってその方へ向かった。

王鉄蛋は後ろから誰も付いてこないのを確認すると、彼女を追いかけた。

「あたしの可愛い旦那さま、どこへ行くの？」王二...