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693話

「ただ話したいだけなのに、わざわざここまで来なくてもいいじゃない」

「誰があなたとただ話すだけだって言ったの」如心は彼の手を引き、一つの部屋の扉を開けて中に入り、さっと後ろで扉を閉めた。

「如心、あなた本当に大胆ね。これ、誰の部屋なの?」

「私の部屋よ」

「あなたの部屋?後庭に住んでるんじゃなかったの?」

「ああ、そうね、確かに後庭に住んでるわ。この部屋は正確に言うと、今だけ私の部屋なの」話しながら、如心の表情はとても緊張していた。

「いったい何を言ってるんだ?」王鉄蛋は少し混乱し、部屋を見回しながら、如心の表情に気づかなかった。

部屋はそれなりに広く、一枚の屏風で内外二つに分かれていた。外側...