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609話

「梅子、このまま続けるわけにはいかないと思う!」と、偉哥は梅子の肩に両手を置き、興奮気味に言った。

「どういう意味?」

「この前、お前の兄貴と話してて気づいたんだ。お前はもうあの盲目野郎に感情を抱いてるじゃないか!このままじゃ、二年後に俺たちが三十万手に入れても、お前はもう彼から離れようとしないだろう」

「そんなことないわ、変な想像しないで!」梅子は顔を伏せ、小さな声で言った。

「ないって?」偉哥は声を上げた。「顔を上げて俺を見ろよ。盲目野郎に感情なんか抱いてないって、はっきり言えるのか?」

梅子が顔を上げると、その目が揺らめくのが見えた。「偉哥、本当にそんなことないわ。私だって冷血...