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554話

「小玉が説明した。

「すみません、お邪魔します」私は頭を下げながら言った。

その女性客は浴衣を緩め、再び横になった。

他の二人の手の空いている女性スタッフが寄ってきた。

「小玉、昨日は盲目の人を足湯エリアに連れて行ったって聞いたけど、今日はどうしてこっちに?」一人のスタッフが尋ね、同時に好奇心を持って私を見ていた。

「あっちは彼に向いてなかったの。宋主任がこっちに回したのよ」

「わぁ、なかなか整った顔立ちじゃない。目が見えないのが残念ね」もう一人の女の子が言った。

私は苦笑いして「目が見えなければ、ここには来られなかったし、もしかしたらこの会所にも来られなかったかも」

「うん、うん、それはそう...