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401話

もう一人は男性で、横顔しか見えなかったが、見知らぬ二十代くらいの男で、カジュアルな服装をしていた。

だが、彼は片手で林秋水を支えていた。

「ここがお前の住まいか?」男の声が響いた。

「うん、送ってくれてありがとう」

聞けば林秋水の発音が不明瞭で、酔っているようだった。彼女の顔を見ると、案の定、顔が赤くなっていて、かなり飲んだらしい。明らかにその男が彼女を送り届けたのだ。

しかしその男は学生というより、社会人風に見えた。

「礼なんていいよ、当然のことだからさ!」男は秋水をソファに座らせると、部屋を見回し始めた。

「こんな時間だけど、家に誰もいないのか?」彼が尋ねた。

「いないよ、みん...