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2958話

「と言って、張宗毅は手元のバッグから正方形の錦の箱を取り出した。彼は箱を女性に向けて開けると、中には眩いばかりの輝きを放つダイヤモンドのネックレスが収められていた。

「張社長、これはどういう意味ですか?」

「ふふ、ほんの小さな贈り物です。お気持ちだけですから、どうぞお納めください」男は箱をテーブルに置き、秀雲の方へ押し出した。

「私と張社長はビジネス上の友人に過ぎません。こんなに高価な贈り物はいただけません」秀雲の表情は喜怒を表さず、冷たさだけが漂っていた。

「このくらいの装飾品は大したものではありません。ただ黄さんの上品な雰囲気にとても似合うと思いまして。たかが五十万程度、やっと形に...