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2700話

「いつ入ってきたの?」彼女はもごもごと尋ねた。

「また呆けてたんでしょ。私が入ってきても気づかないなんて」如雲は彼女の隣に座り、その本を手に取った。「また悩んでるの?」

「何言ってるのよ!」如夢の顔がわずかに赤くなった。

「あなたは旦那様のこと考えてるの?それとも彼のこと?」

「誰のことも考えてないわ」如夢は本を閉じた。

「私たち、親友よね?」如雲は彼女の手を握った。

「なんでそんなこと聞くの?」

「親友なら、素直に教えてよ。あなた、彼のこと好きになったんでしょう?」

「如雲、変なこと言わないで。そんなことないわ」

「他の人は知らなくても、私には分かるわよ」如雲は鼻を鳴らした。「あなたがこのお...