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2668話

「あぁ、なんとも惜しいことだ。立派なお寺がこうして焼けてしまうなんて。これじゃあ、あなたの警備員の仕事もなくなったでしょ?」

「お寺が焼けても再建できるさ。私の警備員の仕事はこれからも続けるよ」

「何をバカなことを言ってるの!今や町中で噂になってるわよ。尼寺が男を警備員として雇ったせいで天を怒らせ、天罰の火を招いたって!」

「たわごとだ。私がそこに勤めて一年も経つのに、なぜ今になって天罰が下るんだ?天が寝ていたとでも?それに、最近は寺に行くことなんてほとんどないし、名前だけの存在みたいなものだ」

「だったら、その名前にこだわる必要ある?自分から糞をかぶるようなものじゃない?分からないの...