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2657話

「何もしてないさ、外回りで営業してただけだよ。さっき治国に会ってきたんだ。県銀行の現金輸送業務を獲得するためにね。あの会社の契約がもうすぐ切れるって聞いたから、治国に上の方に話してもらうように頼んできたんだ」

「その件は龍海が担当してるんじゃないの?まさか私に黙って元妻に会いに行ったんじゃないでしょうね?」

大虎はすぐに箸を置いた。「そんなわけないだろう。離婚してから一度も会ってないし、彼女がどこにいるのかさえ知らないよ。気にしないでくれ。俺の心にはお前しかいないんだから」

「一夜の契りでも百日の恩があるっていうじゃない。本当に彼女のことを忘れられたの?」

「あんなことをした女だ。殴ら...