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2649話

「それがその理屈だ。他に何かあるか?」

「黒皮が十万の賞金でマークイを指名手配している。今頃、黒社会の連中は皆マークイを探しているだろう」

「ああ、その厄介者は早く始末した方がいいな」

「それと、老段が二日後に出発するらしい。お前、見送りに来ないか?」

「老段は義理堅い奴だ。俺は明日戻るから、その時は肥牛に迎えに来てもらえ。もう一つ、お前たちと相談したいことがある」

「何だ?」

「慈雲寺が焼けただろう。俺が再建費用を出すと約束したんだ。千万単位の金になるかもしれない」

「お前、みんなの金を使って尼さんに取り入ろうってのか?何か良いことでもあったのか?」大虎が意地悪く笑った。

「何の得があるんだ...