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2463話

「何があったの?」

「ろうそくの一本が傾いて、幕に火がついてしまったの。幸い夜回りの人が駆けつけたから、そうでなければ大殿全体が燃えてしまうところだったわ。後で調べたら鼠が出たみたいで、恐らく鼠が燭台にぶつかったんでしょうね」

「それは本当に気をつけないと。もう点検は終わったなら、お送りしようか」

如心は言った。「結構です」

王鉄蛋は気まずさを覚え、如心の心に棘が残っていることを理解した。「わかった、じゃあ他を見て回るよ」

彼は別の場所へ行くことなく、遠くから二人の後をつけ、彼女たちが後院に戻るのを見届けた。

そして門の前にしゃがみ込み、真性が出てくるのを待った。

しばらくすると、再び門が開...