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223話

「お兄さんのお見舞いに行きたいの。手術後だから自宅療養に戻るの」

「一昨日手術したばかりなのに、もう退院するの?」

「病院代が払えないからね、早めに家で療養するしかないのよ」

「そっか、じゃあ僕も一緒に行こうか?」

「あ、あなたが行きたいなら一緒に来てもいいし、嫌なら別にいいわ」

彼女の口調から察するに、本当は私に同行してほしくないようだ。

考えてみれば、彼女が嫁ぐことは故郷では隠せないだろうが、私が目が見えないという事実は、彼らが必ずしも知っているとは限らない。

もし目の見えない私が彼女と一緒に帰ったら、彼女や家族を困らせることになるだろう。実際、私は彼女の家族と話すこともない...