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2171話

また、彼は呉明貴とは仲が悪かった。村の不良者として、怠け者の彼は呉明貴に叱責や白眼を向けられることが少なくなかった。劉富貴は村長の飼い犬のような存在だったから、その犬が死んだ今、劉二が喜ぶのは当然だろう。

劉二が用を足し終えると、外から誰かがそっとドアを叩く音が聞こえた。

「誰だ?」

返事はないが、ノックの音は止まなかった。

「くそっ、口がきけねぇのか」劉二は出てドアを開けると、そこには破れた帽子を被った男が立っていた。黒くやせこけた顔で、最も恐ろしいのは、顔の大半の皮が外側に捲れ上がり、赤みを帯びた肉が露出していることだった。見るも忌まわしい姿で、古びた綿入れを着て、全身が汚れており...