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2017話

「警察に届け出ると署名と拇印が必要だって聞いたぞ。お前、現場に指紋を残してないと保証できるのか?今の科学技術は発達してるんだ。もし不注意で照合されたらどうする?」

そう言われて、劉二も不安になった。自分は主犯なのだから。

「それにもう一つ、この件が広まったら酒楼の評判に影響する。それが俺たちの最後の資本だぞ」と趙強がさらに付け加えた。

劉二は足が動かなくなった。趙強の言うことは正しい。青山あれば薪に困らず、今や三人とも金がない。もし酒楼までつぶれたら、三人とも元の木阿弥だ。今までやってきたことがすべて無駄になる。

「くそっ、あの女を捕まえないと気が済まねえ!」劉二は悔しげに言った。長年やってき...