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1564話

幸い二人はかなり冷静だった。間もなく足音が聞こえてきて、王鉄蛋がドアを開けると、案の定、真静が上がってきたところだった。

この誘拐恐喝事件を計画し始めてから、趙強はずっと戦々恐々としていた。これは犯罪行為であるだけでなく、侵入窃盗よりもはるかに重罪だった。彼は自分のような真面目な人間が、どうしてこうも一歩一歩と犯罪の道を歩むことになったのか理解できなかった。

しかし、分け前の三十三万元を劉二の家から持ち帰ったとき、彼はその理由が分かった。

全ては金のせいだ。全ては自分の強欲から生まれたものだった。

これほどの大金を目の当たりにすると、罪悪感は薄れていった。よく考えれば、こんな大金を真面...