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1506話

「兄貴!」譚軍は彼を見るなり、声をかけた。

「花伯は?」

「ああ、花娃を連れて裏山に遊びに行ったよ」それは好都合だ、と王鉄蛋は思った。「小軍、聞きたいんだが、お前はもう兄貴の言うことを聞かなくなったのか?」

「兄貴、どういう意味ですか?」小さな男は驚いた表情を浮かべた。

「とぼけるなよ」王鉄蛋は顔を曇らせた。「昨夜、見回りでお前の部屋の前を通ったとき、中から声が聞こえてきた。いいことしてたんだろう?」譚軍はたちまち緊張し、おどおどと言った。「兄貴、あ、あなたは見たんですか?」

王鉄蛋は彼の頭を叩き、鼻を鳴らした。「見えるわけないだろ、真っ暗なんだから。声が聞こえただけだ。言え、中にいたのは如烟...