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149話

「お前の義姉さんは本当によくやってるよ。はぁ、鉄義は幸せに恵まれなかったなぁ」母は溜息をついた。

自分の部屋に戻ると、しばらく休んでから、自分の2万元もしっかりと片付けた。

そのとき、父が入ってきて言った。「行くぞ、お前の兄貴に線香をあげに」

「お父さん、兄貴のお墓を建てたの?」

「お前たちが出ていった後にな、衣冠塚を作ったんだ。そうしなければ、はるか遠くにいる彼がどうやって家に帰ってこられるんだ?」

それを聞いた瞬間、私の目に涙が滲んだ。

兄がいなければ、私に嫁なんて来なかっただろう。

父の後について中庭を出た。

裏山へと向かう道中、父は籠を提げたまま、何も話さなかった。

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