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1193話

「焦らずに、引き延ばせ。あいつらの大将が来るのを待て」と王鉄蛋が言った。

両者は一触即発の状態だった。

そのとき、相手側の一人が「親分が来たぞ!」と叫んだ。

一群の男たちがすぐに道を開けると、体格のいい大男が入ってきた。丸刈りの頭に上半身は裸で、手には二尺ほどの西瓜刀を握っていた。その後ろには派手な寝間着姿の艶やかな女が続いており、二人はさっきまで愛を交わしていたのだろう。

「何があった?」と丸刈りの男が怒鳴った。

「親分、あの女の子たちを奪おうとしてる連中がいます。阿祥はもうやられました」

その丸刈りは目の前の状況を見定めると、凄みを利かせて叫んだ。「てめぇ、俺の縄張りで騒ぎを起こすとはいい...