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912話

「この声を聞いていると、体中が溶けてしまいそうだ」

そのとき、中から男の声が聞こえてきた。「小雪、もうダメだ、もう出そうだ!」

「まだよ、人家はやっと始まったばかりなのに、もう少し我慢して、我慢して」甘い女の声が響き、その声を聞くだけで体が蕩けそうになった。

「無理だ、もうダメだ、あぁ……」男の低いうなり声と共に、中の女も喘ぎ声を止めた。

すぐに中から女の不満そうな声が聞こえてきた。「段部長、最近どんどん下手になってるわね、まだ3分も経ってないのよ」

「いやぁ、君が美しすぎるからだよ。次回は、次回は必ず我慢するから、はは」男は空笑いした。

「じゃあ帰るわ、もう!」女は可愛く鼻を鳴ら...