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862話

体を拭いて服を着た後、林可嫣は外に出て人がいないことを確認してから、こっそりと立ち去った。彼女は私と一緒に戻ることを避けた。廊下で誰かに出くわす心配があったからだ。

数分後、私も男子トイレから出た。その瞬間、私の目は驚きで丸くなった。女子トイレの入り口からも誰かが出てきたのだ。しかも知り合いの——劉穎穎だった!

はっきり覚えている。先ほど私が林可嫣とあんなことをしていた時、女子トイレには誰も入ってこなかったはずだ。もし誰かが来ていたら、足音がしたはずだから。

でも劉穎穎が女子トイレから出てきたということは、ただ一つのことを証明している。彼女は二人が来る前からトイレの中にいたのだ。

二人...