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646話

二人がちょうど盛り上がってきた瞬間、突然外から女性の声が聞こえてきた。

二人は驚愕し、慌てて周囲を見回した後、すぐ隣の書類棚に身を隠した。この書類棚は主に文書保管用だったが、文書が少なかったため外側の部分しか使われておらず、内側は空いていた。

二人は中に隠れ、少し窮屈ではあったものの、何とか収まることができた。

その後、外から鍵でドアを開ける音が聞こえてきた。張徳柱の事務室のドアは自動ロック式になっており、外からも鍵で開けられるようになっていた。

ドアが開き、聞き覚えのある声が響いた。林嫣然の声だった。「校長先生、失礼します。おっしゃっていた引き出しはどれでしたっけ?左から二番目ですね...