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586話

「ついてきて」林嫣然はそう言うと、私を学校の事務室の隅にある一室の前へと案内した。

林嫣然が自分をこんな場所に連れてきたのを見て、私は頭が真っ白になった。

うわっ!ここは学校の浴室じゃないか。林嫣然は何のために私をここへ?

「韓さん、このドアが壊れていて、それで...誰かが入ってくるのが心配で、誰も入らないように見ていてくれない?」林嫣然は頬を赤らめながら言った。

鼻がむずむずする感覚がした。なんてこった、林嫣然は入浴するつもりで、しかも私に見張り役を頼むなんて。

これは天からの恵みか?浴室の壊れたドアのタイミングがあまりにも絶妙すぎる!

「ええ、いいよ」表面上はばつの悪い笑みを浮かべ...