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289話

「はい、写真撮りました!」と言いながら何枚か撮影し、念のため余分に2枚追加で撮った。後で依頼主が「気に入らない」とか「これを切り取って」などと言い出さないように。

「よし!撮り終わりました!」私の声と共に、集まっていた人々もほっと一息つき、それぞれロビーから立ち去っていった。彼らは誰一人としてあの老人に何か声をかけることもなく、最終的にロビーには三、四人だけが残された。私は杜月清に近づき、写真を見せた。

「これらどうですか?」

杜月清はカメラを受け取って確認したが、すぐには評価せず、隣にいた二人の男性にも見せた。その一人は先ほど監視室でモニターを確認していた杜家の三男、杜天城だった。

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