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287話

「くそっ!なんで本当に棺桶があるんだよ!」俺は本当に予想外だった。

棺桶なんてものは、普通は直射日光に当てないものじゃないのか?なのになぜこんなに日当たりのいい二階に置かれているんだ?

彼はもう一度周囲を見回すと、ここが紛れもなく霊安室だと気づいた。前には様々な花輪などが並び、霊安室の中央には遺影立てがあったが、その額縁は空っぽで、中に写真が全くなかった。

目の錯覚かと思い、目をこすってもう一度よく見てみると、やはりその額縁は空のままだった。

彼は口を開いて尋ねた。「杜さん、あの額縁は...」

「余計なことは聞かないで」杜月清は冷たく言い放った。

彼女がそう言うのを聞いて、これ以上は聞けなくな...