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182話

「しかし、もし世間の注目を集めてしまったら、悪人は罰せられず、責任も追及されない。そうなったら困るのは私たちのような一般市民ですよ!」

私がそう言い切ると、三人とも黙り込んでしまった。

その静寂を破ったのは、タイミングよく鳴り響いた携帯電話の音だった。最初、三人とも気にしていなかったが、私が一番早く反応して、ポケットから携帯を取り出した。

見知らぬ番号で、しかも地元の番号ではない。考えるまでもなく、すぐに着信拒否を押した。

これで終わりだと思っていたが、相手は諦めずにもう一度かけてきた。

電話に出ると、イライラを抑えながら相手が誰なのか尋ねた。意外なことに、相手は非常に丁寧な口調で話...