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156話

その時、張紅雪は制服姿で、非常にきびきびとして凛々しく見え、眉目の間には独特の魅力が漂っていた。

もちろん、今は美女を鑑賞する場合ではないと分かっていた。彼はすぐに張紅雪に近づいて言った。「紅雪、君がいてくれて良かった。これは僕のものじゃないんだ。この財布は前の道で拾ったもので、中には全部お金が入っているんだ。持ち主が心配しているだろうと思って、安全局に届けようと思っていたところだよ。君が来てくれて本当に良かった。警察官の君に渡せば安心だからね」

私の態度は誠実そのもので、加えて警察側も持っている情報から、この財布が私のものではないことを知っていた。特に私を責めることもなく、ただ財布を拾った...