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1278話

ところが前方にいた高蜜蜜が、何かに気づいたのか、突然振り返り、目を見開いて私の手にあるものを凝視した。

「それ何?どこから盗んできたの?なんでこんなもの持ってるの?」

畳みかけるような質問が私に投げつけられ、一瞬どう答えればいいのか分からなくなった。

私がまだ呆然と手に持った衣類を掲げていると、夜の薄暗い灯りで詳細は見えないものの、当事者の一人である高蜜蜜は、顔を真っ赤に染め、まるで茹で上がった伊勢エビのようだった。

彼女がそれを奪い取ろうと手を伸ばした瞬間、私はようやく反応し、手早く衣類を背後に隠した。

バランスを崩した高蜜蜜は、そのまま私の胸に倒れ込んできた。

思いやりから、薄...