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1209話

「元々、金彩燕に好感を持っていたんだが、この前の一件で、それも全て泡と消えてしまった。

そして今、李玉莲に引っ張られるように、金彩燕はまるで媚薬でも飲んだかのように、自分の春心を抑えきれなくなり、両目には欲望が満ち溢れている。

こんな姑嫁とは、もう一切関わりたくない。今の唯一の願いは、ここから一刻も早く逃げ出すことだ。」

「私はこのあと注射があるんで、お二人はもうお帰りになった方が。お見送りできなくて申し訳ありません」

追い出す意図は明白だった。金彩燕は諦めて手を下ろしたが、李玉莲は頑として諦めず、私から離れようとしない。

「あたしはね、あんたの奥さんが亡くなって何年も経つから、きっとあ...