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911話

雲上山、注目の地

石陽は元婴期小成の地仙であり、その神識は六万メートルを覆い、神識だけで霊気を操り法術を繰り出す——これは化丹期の仙人が太刀打ちできるものではない。

仙人の世界で絶世の天才と呼ばれる張浩然が現れなければ、化丹期の地仙が元婴期の地仙と互角に渡り合えるなど、誰が信じただろうか?

夢の中でさえ、そんな光景は見られまいに。

以前なら元婴期の地仙は聖器や混合道法を使わずとも、法術だけで化丹期の仙人を圧倒できたものだ。だが今、道門の首領である張浩然は、雲笈山で石陽を倒し、道を証明しようとしている。

石陽は雲笈山道門の発展における最後の障害であり、まさに張浩然にとっての目の上のた...