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880話

「細雪第一式、紫冥風刹!」

張浩然が紫霄剣を振るうと、金色の剣気が鋭く迫り、一閃の剣影が走り、半人半獣の姿をした牧景の腕が切り落とされた。

牧景は悲鳴を上げ、体を爆発的に後退させた。

「逃げるか?」張浩然は冷笑し、微動だにせず、牧景の逃走を許した。紫霄剣に奔る金色の剣気は、金色の烈風と化して牧景に襲いかかる。

牧景は心中大いに震え、これはいったいどんな剣法なのか、自分の速さをも上回るとは、と思ったが、原因を考える時間はもはやなかった。

牧景は速度を極限まで高めた。さすがは蒙逸勢力最強の戦将、実力は蒙逸に次ぐと称され、時間の法則を基礎に自ら神通「黒火星蛤」を創り出した者だ。神通と法則の奥義により...