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871話

「悬明珠」は四階聖器であり、陣を布くための聖器である。

「悬明王珠」は六階聖器で、百個の悬明珠が混合され、さらに七階聖器の炉鼎によって鍛造されたものだ。

仙人の頭上にあるこの巨大な悬明王珠は、全体が橙赤色で光を四方に放ち、一目見ただけで凡物ではないことがわかる。人の魂を奪うような力が悬明王珠の中で行き来し、今にも爆発しそうな勢いを蓄えている。

仙人の前方、深い溝の中の溶岩は滾々と熱気を放ち、赤い煙霧が立ち込め、その深溝を修羅の地獄のように浮かび上がらせていた。

この穴の第五層は並大抵のものではない。

「ここから出るには、深い溝を越えなければならない。同時に上方の悬明王珠の脅威にも注意が必要だ」...