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819話

譚元元は怒り心頭だった。

彼は蓬莱仙界の土着である譚家の出身で、三十歳。各大仙人たちが軽く百年、千年の寿命を持つ中では確かに見劣りするが、譚元元は怖くなかった。譚家は安淮鎮の鎮主である侯河と親しい関係にあったからだ。

さらに、譚元元には多くの人が知らない繋がりがあった。彼は不敗郡王・翟陽の実の甥だったのだ!

譚家は人脈も地位も持ち、長年にわたって財産を蓄えてきた。家族の若い世代は派手に金を使い、例えば譚元元は今回の外出で乾坤袋に千個もの霊石を詰め込んできた。この数字は周囲の地仙たちの前では圧倒的な優位性を持つものだった。

しかし、そんな金持ちの譚元元でも、今回は手強い相手にぶつかってしまった。...