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696話

黒皇図は破壊された。

章台郡の内外の見物人たちは、興味津々だった。悟と凶獣・黒皇の戦いは滅多に見られない光景であり、あの巨大な符篆「黒皇図」も神秘的だった。

そして今、張浩然が登場した。

「張大師が来たぞ」

「やっと来てくれた」

「皇室百司の実力は強すぎる。今回、張大師は対応できるのだろうか」

「皇室百司が勝つに決まっている」

人々は様々な意見を交わした。

張浩然は剣を執り空中に立ち、杜老大率いる法術系の一団を見据えていた。

杜老大は不敵に笑った。悟は死に、次は張大師の番だ。

「残念だな。御霊図と黒皇図が一日一度しか使えないのでなければ、本当に張大師にも悟の苦しみを味わわせてやりたかったよ」

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