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648話

言律堂

「張大師、こちらが錬器に必要な全ての材料です」洛曼は言律堂の中、テーブルの上に並べられた多種多様な材料を指さして言った。

テーブルの上には、丹薬や霊草、そして錬器に必要とされる様々な珍しい宝物が所狭しと並べられていた。

「ああ、十分だ」張浩然は陰陽炉鼎を召喚し、材料をその中に納めると、剣に乗って雲の層へと戻っていった。

分厚い雲の中で張浩然は身を潜め、近くには見張り役の秦乙洋がいて、何か異変があれば張浩然に知らせることになっていた。

「揚州はどうだった?」張浩然は錬器を始める前に、緊張した様子の秦乙洋に尋ねた。

「まあまあです」秦乙洋は少し無理をした笑みを浮かべ、少し躊躇った...