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614話

湯煌の滄溟法術と大璃索が連続して放たれ、張浩然の稀有法器である巻虹鉤を打ち砕いた。

今や湯煌は秦璽の加勢を得て、さらに勢いを増していた。

星雲大陸において、練気真仙同士の対決は極めて稀であり、ましてや二人の二洞真仙が一人の普通真仙に立ち向かうなど、結果がどうあれ歴史に刻まれ、後世に語り継がれるだろう。

秦璽——秦家の二洞真仙であり、「点蒼手」という法術を得意とし、その威力は比類なき暴虐さを誇っていた。

「行くぞ!」

湯煌が大璃索を振るい、瞬く間に近づくと、鎖が空気を切り裂き、羅王宝気が巨大な気の波を巻き起こして上下左右四方から張浩然を包囲した。

秦璽も黙ってはいなかった。彼は一本の指を突き出し...