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605話

「林三、これはどこから手に入れたんだ?」

張浩然の手が影のように素早く動き、葉が手の中に収まった。

林三の手は空っぽで、照れ笑いを浮かべながら言った。「兄さん、この葉っぱは、拾ったものなんですよ」

拾った?

張浩然の顔色が険しくなり、鼻を鳴らして言った。「こんな宝物が、お前が思うように拾えるものじゃないだろう。これが何かわかっているのか?」

「誤解しないでください、兄さん。私、林三は石永鎮に二十年以上住んでいますが、盗みも強奪もしない、評判の良い商人です。この辺りじゃ誰もが知っている良心的な行商人ですよ」林三は慌てて説明した。「この葉っぱが何の宝物か私も知りません。『運搬路』で拾ったんです。こ...