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602話

汤大師の死後、秦王陵を守っていた中級法陣が復活し、幻陣の効果が戻り、秦王陵は広大な西口平原の中に再び姿を隠した。

すべてが元通りになった。

張浩然は剣に乗って去り、西口鎮へと戻った。

秦記双は不安に駆られ、役所の中を行ったり来たりしながら、口の中で絶え間なく呟いていた。

「張大師は今どうしているだろうか」

「汤大師は真の仙人で、しかも汤家の錬丹大師だ。秦王陵に行く勇気があるということは、きっと秦王陵を守る中級法陣を破壊する手段を持っているに違いない」

「張大師は阻止できるだろうか?それとも...」

秦記双は突然顔を上げ、西口鎮の南西方向を見つめた。あちらは張浩然が去った方角だ。まだほんの少し...