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570話

これは張浩然が星雲大陸に来て以来、初めて他人の前で自分の素性を認めた瞬間だった。

そう、彼こそ地球で百人の真仙を斬り、崑崙宗を恐れさせた張大師その人だ。

温蘭は数歩歩み寄り、張浩然の前に立ち、彼をじっと見つめた。

「私たちには共通の敵がいる」温蘭は蘭のように香る吐息とともに、死を覚悟したような決意と毅然とした態度で言った。「母が亡くなった後、私は崑崙宗を倒す思いを抱いてきたけれど、残念ながら私一人の力では崑崙宗と対抗することはできない。でも、あなたが来てくれた。希望が見えたわ。張浩然、あなたの家族や友人を危険から解放するには、かつての李華天のように崑崙宗を血で洗い、そして—」

「滅ぼさなければ...