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467話

道門を離れる前に、張浩然は虎鹰に八岐大蛇の獣丹をしっかり保管するよう言い、戻ってきたら獣丹を精製して虎鹰に服用させ、早く三頭虎鹰になれるようにすると約束した。

シベリア。

一面の銀世界、凍てついた河、銀色の薄絹をまとった山々。極寒の地には猛獣の姿もなく、どこを見渡しても寂寥感が漂っていた。

唯一の例外は、年中流れ続けるウラル川だけだった。

張浩然は剣に乗って姿を現し、普段着のままシベリアの地に立っていた。

そのとき、彼はウラル川が流れる谷間から一筋の電光が走るのを目にした。

「あそこだな」

張浩然は剣に乗って飛んでいった。

谷間で、張浩然はウラルと対面した。

金色の巻き毛に、三十歳前後の...