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384話

武田一郎と徳川清、この二人の忍族の族長は、張浩然の到来に慌てることなく、極めて冷静な態度を保っていた。

「張大師、我々忍族の者をこれほど多く殺したということは、日本の忍族と完全に敵対するつもりということですね」徳川清は冷たい声で言った。

「無駄話はいい。方心月を引き渡せ」張浩然はさらりと言った。彼がこの二人に手を出さなかったのは、方心月が忍族に捕らえられていることを知っていたからだ。

「ふふ、張大師がそこまで把握しているとは」徳川清は微笑んだ。「その通り、私があなたをここで待っていたのは、あなたが手を出せないと分かっていたからです。人質がいるからね。あの方心月はあなたと深い関係がある。聞...