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324話

方心月は素直に携帯をゆっくりと張浩然に返した。

「はい、どうぞ!ただの携帯じゃない。大したものじゃないわよ。ちょっと気になって見ただけ。ごめんなさいって言えばいいでしょ?」

張浩然は携帯を受け取ると、方心月と三か条の約束を交わした。

「一つ目、明日俺は出て行って部屋を探す。お前はどこへ行きたければそこへ行け」

「二つ目、二度と俺の物を勝手に見るな。お前が知りたいようなものは何もない。観光を楽しめばいい。俺のことに首を突っ込むな」

「三つ目、俺を追い詰めるな」

方心月は口を尖らせ、不満そうに寝る場所に戻った。腕で頭を支え、何か考えているようだった。突然彼女は尋ねた。

「張浩然、あなたは天武市...