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274話

裴小遠は感極まって涙がぽろぽろと溢れた。

「紫檀雲龍紋宝座は清朝皇宮の特有品で、帝王専用の座です。宝座の周囲には特殊な軌道に沿って天地の元気が流れています」

張浩然は裴小遠に説明した。

「古代では、皇帝が風水師を招いて皇家に縁起の良いものを作らせていました。この紫檀雲龍紋宝座も清朝の風水大師・定梁と構懸の手によって造られたもので、天地の元気がその上を通ると特殊な軌道を形成します。天地の元気がこの特殊な軌道に沿って運行することで、人の心身の健康を改善し、運命を吉祥に導くことができるのです」

「私がこの紫檀雲龍紋宝座を君に贈るのは、君が古器・玄月鎖を持っているからだ。もし君が玄月鎖を手にしながらこ...