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60話

betaは疑わしげに片手の手のひらを差し出したが、祝珩は眉を寄せた。「両手だ」

仕方なく、betaは白く細い両手を差し出した。その手に重みを感じると、完璧に包装され、精巧に装飾された花束が現れた。

花束は大きくはなかったが、普通の花束より少し重みがあった。

betaは驚いて目を見開いた。花束には香り高い花々ではなく、キャンディーの包み紙が輝くロリポップがハート型に組み立てられていた。外側から中心に向かって、淡いピンクから深紅へと色が変化し、キャンディーの包み紙はまるで丹精込めて磨き上げられた琉璃のように、灯りの下で光を放っていた。

純粋無垢な水晶のビーズが装飾としてキャンディーとキャンディーの...