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25話

しばらく考えた後、彼は決心を固め、その控えめで上品な小箱を開けた。中には透明なペンダントがひっそりと横たわっていた。

剣のような眉が予想外に動いた。

箱の底には小さなメモが挟まれており、顧楠の端正な字が鮮やかに躍っていた。メモの内容は短く、大体の意味は彼が彫刻を学ぶ友人から数週間教わり、このペンダントを手作りして誕生日プレゼントとして贈ること、数ヶ月後に祝珩の誕生日があるが、自分は戻れないこと、祝珩が気にしないでほしいということだった。

言葉は卑屈でも尊大でもなく、まさに顧楠らしい言い回しだった。

祝珩はその澄み切ったペンダントを手のひらに握りしめ、滑らかで繊細な感触に心が不思議と温か...