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23話

祝珩は舞台の上で輝く、大好きな兄を見つめていた。その眉目は昔と変わらず、優しい眼差しで、相変わらず美しかった。

それからどうなるのか?

かつて彼は孤独な勇気を振り絞り、すべてを捨てて異国の地へ来ようとした。ただ舞台の上のあの人に少しでも、もう少しだけ近づきたいと思って。

しかし三日前、パリに着いて兄の驚きと喜びの表情、熱心なもてなしを目の当たりにしても、想像していたほどの喜びを感じなかった。

まるで何かが別の場所で、彼の心を引き留めているようだった。

祝珩は眉をひそめ、心が落ち着かないのを感じた。

顧楠はすでに挨拶を終え、友人やスポンサーに酒を注いで回っていた。

祝珩は一人で外に出て、冷たい夜...