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124話

母親に連れられて北の街aへと向かう道のりは、遥かで険しかった。彼はずっと外祖父母の家を離れたくなかったが、母は息子の暗い気持ちを見かねて、歯を食いしばってこのおもちゃの銃を買い与え、彼の気を紛らわせようとしたのだ。

この七年間で、母が彼に買ってくれた最初で唯一のおもちゃだった。凌落はそれを大切にし、手放すのも惜しく、弄ぶのも惜しんで、ずっと握りしめていた。

凌落は手の中のおもちゃをぎゅっと握りしめ、しばらく躊躇した後、結局は迷いながらも両手で大事そうに持ち、そのおもちゃの銃を小さな坊ちゃんの手に渡した。

高い位置から見下ろすような小さな坊ちゃんは、おもちゃの銃を手に取り、あれこれと弄んで...