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974話

守備兵たちを助けてトカゲ王と戦いたい気持ちはあったが、龍飛はそれ以上に自分の居場所が発覚することを懸念していた。

しかし、鉱石加工工場で働く作業員たちを守るため、龍飛は最終的に出手することを決意した。

地下都市の外縁にある建物の屋上へ身を躍らせ、龍飛は遠くにいるトカゲ王に視線を固定した。

龍飛の視界の中で、そのトカゲ王はまるで小さな山のように巨大に見え、その周囲では守備兵たちが次々と攻撃を仕掛けていた。

守備兵たちが各々の神器を振るうたび、トカゲ王の頭部から火花が散り、まるで砲撃を受けているかのようだった。

しかし龍飛には分かっていた。これらの神器の威力は現代の火砲に決して劣らないが、それで...